たくあんとは?

たくあん

「沢庵(たくあん)」は、日本の代表的な大根の漬物です。
ごはんのお供やお茶請けとして、私たち日本人にはとても馴染み深い漬物ですが、最近では海外でも人気が出てきています。鮮やかな黄色、ぽりっとした食感、ほどよい塩味と甘みがクセになる美味しさです。
原料となる大根は、日本では毎年100万トン以上も収穫され、日本人が最も摂取している野菜でもあります。
でもなぜ、大根は白いのにたくあんは黄色いのでしょうか?また、たくあんには種類があるのでしょうか?
知ればもっと食べたくなる、たくあんのことを詳しくご紹介いたします。

たくあんはなぜ黄色いのか?

大根の発酵の様子

たくあんならではの鮮やかな黄色は、大根特有の辛味成分と発酵が関係しています。

たくあんは塩や糠(ぬか)で漬け込んでつくります。大根に含まれる「イソチオシアネート」という辛味成分が、発酵により分解が進み、色素が黄色く変化します。なので、発酵する期間が長いほど、たくあんの黄色も濃くなっていきます。

中にはウコンやクチナシなどで着色しているたくあんもありますが、発酵の過程で自然と黄色くなるのです。

たくあんの種類について

たくあんには大きく分けて2つの種類があります。
同じたくあんでもそれぞれ風味や食感が異なるので、食べ比べてみるのも面白いでしょう。

本干したくあん

本干したくあん

風通しの良いところで、天日干しをして乾燥させた干し大根を使用します。
水分が抜け、大根自体も旨味もぎゅっと凝縮されているので、食感が良く、素材そのものの味わいをより感じれるのが特徴です。
昔は本干したくあんが主流でした。

塩押したくあん

塩押したくあん(生たくあん)

「生たくあん」とも言われ、生の大根をそのまま塩漬けにして作ります。
塩分濃度が高い方に水分が移動する「浸透圧」の原理で水分を抜きます。
本干したくあんよりも、みずみずしいソフトな食感が特徴です。